高齢者

身の丈にあった投資活動のススメ

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昨今、現金や銀行預金よりも投資によるリスク分散をすることが奨励される方向にあります。政府もNISAやiDecoの活用を中心にそういった指針を打ち出していますね。金融庁も「貯蓄」と「投資」の違いについて説明し理解を求めています。これは日本がインフレに向かう布石なのでしょうかね?従来日本で特に日本人が美徳と考えていた貯蓄は、今までのように日本社会を豊かにする役割を果たせなくなってきた昨今です。投資を説明するにあたり「積立」「分散」「長期」の3原則を守っている限り投資はギャンブルではないという事も含めて正しい理解をしていただきたく思います。後述しますが、NISAはその典型と言えます。世界経済は、毎年少しずつ成長しています。だから、短い期間で見れば値下がりして損をしたように思えても、長期間分散投資を続けていれば、元本割れする可能性はきわめて低くなります。保有期間が20年ともなると、元本割れはゼロと言えます。長期になればなるほど元本割れのリスクが少なくなるのですね。少なくとも15年。できるだけ20年以上は続けることが必要です。もっとも我々高齢夫婦には高齢であるがための残された時間から、そのゆったりした時間は保証されないのですが……………….。
日本であれ海外であれ株式売買はさておき、投資信託に関していうなら、毎月決まった額だけ積立投資をする設定にしておくことで、「株価が値下がりしたときに、おそろしくなって売却してしまう」というリスクを回避できます。また、月々で一定額を積み立てると、株価が安いときには購入できる口数が多くなり、高いときには少なくなります。すると、長期的に見た場合、株価が上がれば、トータルで同じ金額を投資していても、一気に購入するより、積み立てのほうが多くの口数を保有できることになり、そのぶん利益も大きくなります。このような、「分散・長期・積立」という3つの原則に当てはまっているつみたてNISAを利用すれば、元本割れのリスクを極力少なくできると思われます。つみたてNISAの場合、非課税投資枠を月々に換算すると、3万3,000円。年40万円まで無税なので、仮に45歳から、利回り7%で毎月3万3,000円ずつ積立した場合、65歳までの20年間で、約1,700万円になります。インフレ・デフレは考慮に入れておりませんが、計算上元本は約792万円ですから、普通に貯金しているより約1,000万円も、お金が増える計算になるというのですからすごいですよね。このつみたてNISAの投資期間は、20年間という期限付きです。途中で必要な額をいつでも取り崩すこともできますし、元気で働ける間は、70歳や80歳になってもできる範囲で投資を続けることが可能なのです。このNISA制度が設定発表開示されたのは2014年1月で、ボクはこのとき65歳。だからどんなに頑張ったって10年だろうなと思いながら慎重に慎重に調査を進め数年前にとりかかったのです。
人によっては大儲けを夢見て株式の売買にハマる人もおられるようですが、これは話が別です。昨日も記事になってましたが、芸能人で株のトレーダーとして活躍し成功している方も多くおられるようです。かなりお金を儲けている人がいると噂になるのは派手な一面であって、当たり前ですが損失を出すことだってたくさんあるのです。失敗は公表しないことが多いですから、良いことだけ見えるのでは実態がよくわからないですよね。御存知の通り投資は基本的に元本保証がありません。それが嫌だから、利息が0.001%であっても銀行での貯蓄一本で行くのだという方が現在でも大半を締めているのが日本の実情で、それはそれで良いと思います。多少リスクがあっても投資にチャレンジしたいという方はまたそれはそれで良いかと思います。先日人生100年時代シリーズの一部で書かせていただきましたが、ボクも身の丈にあわせた積立NISAをしています。金融機関や証券会社の調査選択を十分納得できるまで行ったため、投資開始日は2019/09/18で、あと1ヶ月で69歳になろうとする68歳から始めたのですから、若干のリスクがあることは理解した上での投資です。期間も短いですし小リスクですから小リターンしか望めません。しかしボクはこれで良いと思っています。ボクのようにチマチマと投資の世界に手を出している人もいれば大きく投資される方もおられるでしょう。どちらが正しいかでなく、投資をするのであれば、どちらが自分にあっているかを理解することが大切です。そこで、投資家の末席にも入れないレベルの自分が、自分なりの身の丈で出来る投資について自分の備忘録として以下をまとめてみました。ちなみにボクのNISAは、楽天証券で行い、日々の自動引落としは楽天銀行から行っています。手数料も不要で自動スイーブがあって少額の投資でもほったらかしで良いので投資素人のボクには大変便利だと考えこうしました。楽天市場でネット購入や楽天カードを利用した際に得たポイントが金銭として自動投資することも出来るのです。100円とかそんなレベルですが、何もしないでいたらゼロのところを組み合わせを考えることで100円投資できるのですから素晴らしい。

投資の注意点

  • 他人の言うことを真に受けてはいけません。他人と話すことから人は学べないと言っているのではありませんので誤解のありませんように。他人様の意見に耳を傾けることは大切なことですが、ただその言葉を漫然と信じ、そのまま受け入れることは慎んだほうがいいということです。他人の言うことを鵜呑みにするのではなく、自分で考えなくてはなりません。これは投資に限ったことではないですよね。人生全般について言えることだと思います。
  • 自分がよく知っている分野で投資を行った方が良いです。株価の目先の上昇につられて手を出しては失敗します。そのためには複数の情報源を持つことが大切です。いろいろな情報源を探しいろいろな見方を知ることで、本当は何が起きているのかを知ることができるのですから。メディアも嘘をつくので鵜呑みにしてはいけません。そして注意深くなることが必要です。株価が7%〜8%安くなったらそれ以上深みにはまらないうちに損切売却するとか、投資を行うのであれば、金額の大小に関わらず自分のルールを予めきちんと決めておく必要があります。

上記をさらに細かくまとめると以下のようになります。

  1. 情報をできるだけ多く集める。金融市場は基本的に、誰かが1円稼いだときには、ほかの誰かが1円を失っている「ゼロサムゲーム」であることを理解する。ここで生き抜くためには正確な情報収集が必要。新聞やネットニュースをチェックする。ただウソもあることを理解しておく。
  2. 他人の意見で決断しない。ネットニュース、SNSやブログなどでの情報はあてにしてはダメ。ウソが多いので自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分の心で決断する。
  3. 分散投資する。個別株を選ぶのは初心者には難しいので、ETF(上場投資信託)で投資先を多様化するのが良いかも。
  4. 買う理由、売る理由を決めておく。10%あがったら売るとか、「こうなったら売る」というルールを記しておく。欲かいちゃダメです。また、損切を考え、「こうなったら、自分の判断が間違っていたので売る」ということも決めておく。
  5. 一度に大きく売買しない。ある株を10万円買おうと思っているなら、まずは3万円だけ買う。その後に下がったらまた3万円買う。さらに下がったら4万円買う。そうやって少しずつ買う。売るときも同様に考える。日本の株式は100株単位でしか売買できません。USは1株から売買できます。

偉そうに書いてしまいましたが、ボクは過去、欲の皮が突っ張っていた時代に、大失敗をやらかしまして、大きな損失を受けたことがあります。大きなリターンを期待するということは同時に大きなリスクを伴うということです。ここでの失敗は、「自分では何も考えず」「他人の言うことを真に受けた」ことが原因です。経営内容も知らない会社で四季報も読んだこともないのに目先の株価上昇を餌にされて釣りこまれたというのが実情です。これはすべて自分が悪いのです。誰のせいでもありませんし誰かを恨むわけでもありません。このこと以来、何十年もの間投資の世界には手を出しませんでした。いえ、怖くて手を出せなかったというのが本音です。十分痛い目を見ていますので、もう安易には動けないのです。この大失敗のおかげで正しい分析と評価を元にすれば、投資はギャンブルではないと考えることが出来るようになりました。投資がギャンブルになってしまうということは、ギャンブルのような投資をするということです。現在のボクはインデックスの投資信託を自分で払える金額でしか投資していません。ホントに小さな少額の中高生の預金レベルです。また、この他に特別に自分が技術に惚れ込んでいる日米の数社だけ、ほんの少しだけ株を持っていますが、すべて自分のポケットマネーで処理できるレベルです。大儲けしたいと企んでいるわけではなく、些細な金額ですが信頼している企業さんの発進力開発力想像力に期待し、自分もこの企業さんと共に成長して行きたいと考えているのです。これって投資に本気で取り組もうという方には何の役にもたたないブログでしたね。失礼致しました。

 

さて、長く書いてしまいました。以下付録です。

NISA

NISAって何の略だか知ってました? イギリスのISA(Individual Savings Account)をモデルにして作られました。なので頭の「N」は日本です。NISA口座(非課税口座)内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。

  • 「一般NISA」…年間120万円限度×5年間(最大600万円まで非課税)
  • 「つみたてNISA」…年間40万円限度×20年間(800万円まで非課税)

ボクはたくさんお金が出せませんのでつみたてNISAが自分にあっています。
つみたてNISAを選ぶときの自分の選択基準は次の通りです。
(1)国際分散投資:投資先を世界に分散させる。集中させないことでリスクを回避し世界経済の成長に乗る。
(2)日本株の比率は3分の1以下:集中させないことでリスクを回避し世界経済の成長に乗るため。
(3)日本株が入っているもの:投資先を集中させないことと同じ意味で、ある程度は分散する必要がある。
(4)為替ヘッジはなし:為替リスクの回避をしていないもの。長期で国際分散投資をしているので為替リスクが少ないと考えられるから。
(5)純資産総額が50億円以上のもの:投資運用会社の都合で運用が中止になることがある。純資産総額が50億円以上あればそのリスクが少ないと考えられるので。
(6)ターゲットイヤーファンドは外す:高齢になったらリスクが少ない投資先に変更するターゲットイヤーファンドは、長期投資、高齢化社会には不要と考える。

ボクは前述の通り68歳でつみたてNISAを始めましたが、その時の最初の投資金額は証券会社の営業日ごとに1日500円だけ投資するものです。国内債券、国内株式、海外債券、海外株式の4本のインデックスファンドを25%ずつ、均等に組み合わせた固定配分型のバランスファンドで4資産均等型を選択しました。日々投資する500円のうち、四分の一の125円ずつを毎日投資分散してきました。この投資先はファンドマネージャーにおまかせ(楽天証券は手数料なし)しています。保有期間は1年7ヶ月で、2021/04/17時点での評価損益は+13.43 %です。銀行預金よりもはるかにお得であることがわかります。

ナスダック

ナスダックは株式市場のことを指すが、指標として見る際には「ナスダック総合指数(NASDAQ Composite Index)」が用いられる。ナスダック総合株価指数──巨大IT企業を含むすべて約3,890(2021年4月14日現在)銘柄の上場銘柄で構成。時価総額加重平均型の株価指数を指す。NASDAQ市場は米国の新興企業向けの株式市場であり、アップル、アマゾン・ドットコム、マイクロソフト、アルファベット(グーグル)など、世界有数の巨大IT関連企業が名を連ねる市場。インターネットイニシアティブやキリンホールディングス、任天堂、三井物産といった、NASDAQに上場する日本のグローバル企業も含まれているため、NASDAQ総合株価指数の動向は日本の株価にも影響を及ぼすといわれる。米国シリコンバレーのハイテク企業やIT関連企業の占める割合が高い。そのため、ナスダック総合株価指数は、成長力のある企業の業績動向を反映する株価指数としてとらえられている。ナスダック総合株価指数は成長企業の動向が強く反映される。ナスダック100指数は米国ハイテク市場の動向を知るのに最適

ニューヨークダウ

ニューヨークダウは世界的に有名な株価指数。30銘柄で構成される米国を代表する指数のこと。ニューヨークダウの構成銘柄はサービス業やハイテク企業中心。構成銘柄は、米国のニューヨーク証券取引所やナスダック市場に上場している優良企業で、輸送および公共事業を除いた主要業種の中から選出される。かつては農業や製造業、鉱業を中心とした構成であったが、現在は、サービス業やハイテク企業を中心とした構成にシフトしている。米国経済の中心的企業で構成されるニューヨークダウは、米国株式市場の動向を端的に示す指標として位置付けられており、世界中からもっとも注目される株価指数となっている。

S&P500

S&P500指数は、小型株を除く優良企業500社で構成。指数算出のための構成銘柄は、小型株を除く、米国株式市場を代表する優良企業500銘柄。ニューヨーク証券取引所とNASDAQ市場に上場する全銘柄の中から、約40もの業種に属する、所定の採用基準を満たした銘柄が選定されており、適宜銘柄の入れ替えも行われている。S&P500指数は、構成銘柄の日々の株価を浮動株調整後の時価総額比率で加重平均して算出される、S&P500指数を構成する500銘柄の時価総額だけで、米国株式市場全体の時価総額の約80%をカバーする。

日経平均

日本において「日経平均」とは、日本経済新聞社が東証1部に上場する企業の中から業種等のバランスを考慮して選んだ、日本を代表する225社の平均株価のこと。「日経平均株価」「日経225」などと呼ばれる。

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