高齢者

迷惑老人にならないために

投稿日:2020年11月4日 更新日:

 各企業組織の定年制が延長されて来たとはいうものの、長寿の方々もますます増える方向ですし、高齢期って誰でも長くなっちゃいますよね。だから、ある程度の年齢になっても、高齢だ高齢だと考えて、自分から進んで老け込む必要はないんじゃないでしょうかね?自分で思い込まなければ、年寄りになることはないのですから。高齢者の幸福度を左右するのは、最低限の経済的生活基盤(収入)、健康、家族、社会的なつながり(友人関係)、「今現在の生き方」(仕事してるかどうかじゃなくって諦めてないかってことです)の捉え方だと思っています。「もうこんな年だから○○はできねーや。」とネガティブに考えるのではなく、「人生今からではもう遅いなんてことはありえない」とポジティブに考えるようにしましょう。そうすれば、人生を楽しく若々しく元気に生きて行くことが出来ます。これを前提に、他人様から嫌がられる迷惑な高齢者にならないように以下の注意点を考えておきたいと思います。世の中の高齢者全体のうち、心穏やかに生きている高齢者の方々が多数派だと思いますが、不機嫌で態度が悪く、近くにいるだけで不快になるような迷惑な高齢者は確実に一定数いて、その困った老人にはいくつか共通点があると思います。

 

1.ヨコ社会に慣れてないからも〜たぁ〜いへん

「現役時代に『先生』と呼ばれていたのに、今は普通の老人扱いされるのがいやだ」という元大学教授(ボクじゃないですよ\(^o^))。タテ社会だけで生きて、肩書イコール自分の存在価値のように思ってきた人ほど、場違いの現役感をまき散らして周囲を辟易させます。仕事を辞めたらすべてがヨコ社会になり、元大学教授だろうが、社長だろうが誰もが普通の老人になっちゃうんですから。急にパンピーにはなれないと思っちゃうんでしょうかね?曲がったエリート意識っていうんですかね? まわりの方々に嫌な思いをかけることで敬遠されるような思いをしたくなかったら、現役時代から趣味のグループなど利害関係のない“フラットな場”に馴染んでおくことが大切ですね。こういう経験があればタテ社会の燃えカスをくすぶらせるようなこともないんじゃないでしょうかねぇ。つまり現役時代に偉そうにばっかしてちゃダメってことです。色々な人、立場の違う人と交わって、利害関係のない本当の交流をしておく必要があるのです。え?もう遅いなんて思わないでくださいね。今からでもいつでも「思えば叶う」とボクは信じているのですから。

 

2.現役時代からセカンドステージを思い描いておきましょう

まだまだ元気なのに、退屈、暇というのが一番よくないんですよね。定年後に何十年も暇を持て余していてはネガティブになるのは当然ですよね。やることがなくて朝から酒を浴びるように呑んで、肝硬変で家の中で死んでしまった人もいたとか。少しは人の役に立っていると思えるように、次のステージでもそれなりに忙しい生活を送れるように意識する必要があります。つまり現役時代に出来なかったことを実行するってことです。ボクの同級生に定年退職後何年もかけて、全国各地のお城を見学しプロが作る専門誌にない詳細をまとめて冊子にしている人がいます。手作りですがまとめて友人に配ってくれています。立派だと思います。70歳のボクも、今まで教育という切り口で動き、至らずとも人間の育成に関われるという素晴らしい仕事とは全く違う現在の職業ですが、教育とはまた違った喜びを得たいために働いています。日々の切磋琢磨の中でお客様に笑顔を持っていただける製品を作り続けたいと考えています。給料を得ているかどうかではないのです。重要なことは自分で考えた信じる道を希望を持って進んでいるかどうかってことだけなのです。

3.仕事以外の友人を大切にしましょう

BBQの写真で作るオリジナル時計定年後に仕事抜きの友人がいないことに愕然とするかもしれません。ある意味ボクがそうでした。玉川大学を定年退職した瞬間に、今まで仕事中心に利害関係で集まっていた人たちは瞬時に消えて行ってしまいました。仕事上の知人は利害関係の付き合いであることを認識していないと、寂しい老後になりますよね。ボクの場合、きっかけは仕事上のおつきあいからでも心底信頼できる友人関係になった方も多かったので、これはラッキーだったかもしれません。これが出来ないと、定年退職後に無駄話、世間話が不得手で、パソコンや図書館通いで暇を潰す一匹狼になる男性は多いものです。そうなると、ますます孤独に拍車をかけることになるのですね。現役時代から同窓生や趣味の仲間など、仕事とは関係のないつながりを絶やさないようにしてはいかがでしょう?先程も書きましたが、ボクは大学の教授を定年退職した直後、それまで意識してなかったんですけど、利害関係でつながっていただけの人だったんでしょうかね、一気に300人程度短期間で友人(と言えるのかな?)が去って行きました。「いままでありがとうございました」と言って関係を断ち切る人はまだましで、一切その直後から連絡して来なくなる人が増えました。利害だけでつながってるのってそんなモンなんだろうって悲しくなった5年前でした。

4.家事の習慣を身につけておいた方がいいですよ

もう、夫は仕事、妻は家庭というような時代ではありません。定年退職後、生活面で自立できない夫が四六時中家庭に居座るようになると妻の不満が一気に噴出する

例が多く見られます。そりゃそうですよね。うるさくて何も出来ない夫に家の中に朝からゴロゴロされていたら、奥様が病気になっちゃいますよ。中には、部下に対するように口うるさく妻に指示する“家庭内管理職”も登場しているとか。そうなると“熟年離婚”となる可能性もあるかもですよ。現役のうちから夫が家事に“真剣”に取り組むことで、老後の夫婦仲はかなりの確率で良くなるはずです。ボクは4年前から家内の知恵も借りながら朝食を自力で作らせてもらっています。見よう見まねで大したことはできないのですが、毎朝作っている朝食を掲載しますね。

皆さん、できることからやりましょう。動けていることは幸せなのですから。

「世の中をダメにするのは老人の跋扈(ばっこ)。時が来たら誇りを持って脇にどく。」
と、樹木希林さんの「120の遺言」にありました。語源由来辞典で調べると、「(跋扈)とは、我が物顔に振る舞うこと。勝手気ままに振る舞うこと。のさばりはびこること。」とありました。のさばっちゃダメですね。自分の身の丈にあった健康で楽しい暮らしを心がけて行きたいですね。

 

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