高齢者

衣食住の「住」

投稿日:2021年4月22日 更新日:

ボクは衣食住は、生きていく上での経費だと考えています。すべてその発想から生きて行く上での衣食住に関するすべての考え方がスタートしています。ですので、お読みになって「そりゃ違うだろ?」と思われることがあるかもしれませんが、ボク自身曲がりなりにも70年間生きてきた経験から達した考え方ですので、どうかお許しいただきたく存じます。では衣食住シリーズの最後は「住」について書かせていただきます。

30代で海外赴任から帰国し、府中市に2LDKのマンションを購入しました。時期はバブルの真っ只中で、同じマンションの2つ下の階に住む知り合いが、このマンションが建ったときに購入した金額よりもボクは2,000万円も多い金額で購入したことがあとでわかりました。この時のボクは「家」は買うもの所有するものという考え方をしていました。バブルが弾け大変な思いをしたのは皆さん同様ですので、これについては触れません。色々ありまして、結果的に売却したのですが、以来ボクは賃貸マンション派を貫き通しています。「持ち家か賃貸か?」という議論は長期に渡って様々な立場の方々が議論され、それぞれのメリットもデメリットも激論が交わされていますので、どちらが一生の財産形成に有利かなんてことはボクにはまったく興味がありません。その時々に合わせて家族で楽しく生きていければ良いとしか今まで考えていませんでした。

何かの制度等に申し込みをする段階で、申込書の一部に未だに「持ち家」「賃貸」を選択する欄があったありするのを見かけたとき、我が国の考え方っていうのはいつまでたっても古いんだなぁ〜とつくづく感じてしまいます。持ち家であることイコールお金があるという解釈なんでしょうかね。何かあった時に安心出来るんでしょうか?これって全然違うのですけどね。固定電話がないと携帯電話の所有だけでは信用しないというのと同じでしょ?ま、喧嘩ふっかけてこれを議論する気はありません。ボクは住居場所は(快適に住めればいい)(事情が出来たら転居すればいい)(実情にあわせてアップダウンサイジングすればいい)という考え方を基本にしています。安価に利用できる東横インチェーンでは、地域により若干の価格差はあるものの、Twin Roomを1泊借りると5,000円程度かと思います。ですので、5,000円✕30日=150,000円という計算になるので、賃貸マンションを夫婦で150,000円/月以下でレンタルできるのであれば、住居費はかかっていないという理解をしています。ちょっと極端な言い方かもしれませんが、ローン支払いだろうが家賃だろうが、ボクの住居に対する支払いの基本はそこなのです。

日本では、家を購入するのは一生に一回というのが一般的だと思いますが、欧米のそれは違います。レンタルでなく自分が建てた家であっても10年程度のスパンで、その時の家族構成やら仕事や家族の実情にあわせた状態にダウンサイジングし、その時の状況にあわせて住宅の売買を何度も繰り返して行くというケースが多いようです。そのため日本では買ってすぐに家は速いスピードで減価償却されていきますが、欧米では家自体にも価値があるのです。そして彼らは買い替えとか借り換えの時に150%の法則で物事を考え決定しているという話を聞いたことがあります。

150%の法則(米国での住居コスト計算方法)

「150%の法則」から、月々の支払い金額が今の家賃より高いなら、賃貸を続けるべきで、低いなら買いどきと考えるそうなのです。非常に合理的な考え方だと思います。住宅の所有にかかる追加コストは、最初の9年間でその利息分や税金がその期間のローン支払い額のおよそ50%にあたるという考え方から、コストは住宅ローンの支払い金額の50%として考えるということです。具体的に例題で考えますね。
例えば、今住んでいる賃貸住宅の家賃が10万円だとします。それに対して、買おうとしている物件の住宅ローンの返済額が月々8万円だったとした場合、その150%は12万円となりますよね。
8万円×150%=12万円
この両者を比べて、賃貸の家賃の方が安いなら、賃貸のままのほうがいいという判断をした方が懸命だという考え方なのです。
12万円(ローンの150%)>10万円(現在の家賃)
逆に、現在の家賃が13万円だったら、購入した方がトクだということになります。
12万円(ローンの150%)<13万円(現在の家賃)
仮にローンの支払いが家賃と同額でも、「無理なく払っていかれる」と飛びつくのは禁物だという考え方です。住宅の所有にかかる実際のコストはローンの金額とは違うので注意を必要とするということです。

日本に目を移しましょう。税金などのコストを考えると、トータルでの支払いは増えるので家計が厳しくなる可能性が高くなるという注意点は欧米でも日本でも一緒です。
日本では30年ローンとかを組んで1つの住宅に住み続ける人が多いですよね。また、税率や保険料なども米国とは異なるため、先程の150%の法則をそのまま当てはめるわけにはいきません。しかし、住宅購入を検討する際に、ローンの支払い金額だけではなくコストも含めた実質的な負担額を計算のもとにする、という考え方は共通して使えると思いますので、日本で住宅購入をする時、経験者の情報からすると、一般的な一戸建ての場合で年間のコストは約40万円、マンションだと約70万円という試算をしておくことが懸命なようです。
たとえば、住宅ローンの毎月の支払い金額が10万円となるマンションを購入したとします。年間の支払い120万円に加え、コストは年70万円かかったとすると、毎年の支払額は合計で190万円になりますので、月にすると約16万円となりますよね。
190万円÷12=約16万円
それに対し、たとえば現在の家賃が10万円だったら、賃貸のままのほうがいい、という判断になります。 16万円(ローン+コスト)>10万円(現在の家賃)
つまり住宅ローン以外のコストを考慮せず、「ローンが家賃と同額なら購入して自分のものになったほうがいい」とばかりは言えないということなのです。賃貸派の肩を持つ気はありませんが、これが現実なのです。また、もしも中古住宅を購入する場合には、修繕費は多めに見積もる必要があります。保険料は、地域や建物の構造によっても異なるので住宅ローンの支払い金額だけで考えてはダメですね。ま、でも考えれば考えるほど住宅を持つって大変なことですね。ただ、日本には「すまい給付金」や「住宅ローン減税」といった優遇制度もあるようですので総合的に判断されることをオススメします。いずれにしても毎月の支払額だけで「持ち家か賃貸か?」を比較決定することは近視眼的で危険だということは出来そうです。

高齢者は賃貸住宅を借りにくい

また少し話が変わります。ボクも前述の通り一度は住宅を購入しましたので、最初の数年間の支払いがほとんど利息だけだったという計算になりました。ま、これはローンを組んでいるのですから仕方がないことなんでしょうけれど。70歳になりとうに息子娘たちも外へ出たので、今は教育費もなく夫婦2人だけの気楽な生活を送っています。でづから、自分のポリシー通りにこのまま賃貸マンションを借り続けて行くことで一生を過ごしていこうと考えていました。しかし、ここにきて大きな問題が発生したのです。ボクが今居住しているマンションの管理会社から何か言われたわけでないのですが、巷で高齢者には住居を貸さないという流れが出始めているのです。特に独居老人だと入居を断られるところがほとんどだという話も聞きました。確かに老人だから高齢者だから、若い人に比較してリスクはあるのかもしれませんが、なんだか寂しい話になってきました。あわてて契約書を見直してみましたが「年齢制限で貸さない」とはひとことも書いていないのです。この問題は、高齢化社会の進む我が国で、見過ごせない問題ですので、今日(2021/04/21)現在、セコムさんやその他の企業さんが行う「高齢者サポートシステム」といった見守りサービスを併用することで賃貸契約が出来るようになってきているというケースも多く見聞きできるようになりました。これも高齢化の波で生じた弊害ですよね。「高齢者 賃貸 借りにくい」とかでググってみてください。なんか悲しくなりました。2015年には団塊の世代が後期高齢者に突入する段階で、これはもっともっと大きな問題になりそうです。皆さん他人事ではありません。

このブログを書き終わった段階で、今日(2021/04/22)「コロナ禍でひっそり成立「賃貸管理適正化法」」というニュースが入ってきました。この「賃貸管理適正化法」が施行されたことによって、今までトラブルの多かった管理業者と賃貸ユーザーのトラブルは未然に防ぐことができる可能性が高まったようなのです。賃貸住宅市場はとてもすそ野の広いマーケットなので、法律の存在を知ってトラブルなく安心して住宅の貸し借りができるようになってほしいですね。

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