高齢者

終活に向けて無駄を省くために

投稿日:2020年10月30日 更新日:

過日70歳の誕生日を迎えました、今まで行ってきた、あるいは現在実行している身の回りのダウンサイジングについてまとめてみました。人様々な考え方があるので、ボクのやり方がすべて正しいとは申しません。

ただ無駄・無理・背伸びしなくて良いように、身の丈のレベルにあわせた合理的なダウンサイジングはより快適な生活をして行く上で必要なことだと思っています。子どもが小さい時と夫婦二人だけになった時では、様々な条件が変わってきます。住居も使いやすい形や大きさにダウンサイジングした方が便利かもしれませんし、持ち物も断捨離した方が、体力もどんどん低下していく上で、より快適な老後が送れるかもしれません。以上のことから、ボクなりに5年前(2015年あたり)から行ってきた、あるいは2020年現在行っていることを列挙してみますので、皆様のご参考にしていただけたら幸いです。繰り返しになりますが、「ボクが正しいから真似してほしい」って言ってません。これを1つの参考意見としてご自分にあわせた生活の見直しをしてはいかがでしょうか?という提案なのです。

<マイカーを捨てレンタルに切り替えました>

大学の教員をしていた時や子どものいるときは、車は、通勤通学などで必要不可欠のものでしたが、夫婦二人だけになった今は、使いたい時に使った分だけ費用を支払うことで解決できたらよいだろうという考え方をしています。A点からB点まで移動する手段というタクシー利用と同じ割り切り方をしています。ですからタクシーの利用も増えました。そういう考え方をするなら、ポルシェやフェラーリは必要ありません。例えばボクが頻繁に利用しているTimes Car Shareであれば、30分でも3日でも必要な時に必要な時間だけ借りられるし、ガソリン代は常に無料なのです。またTimesはPCからでもスマフォからでもWeb予約でき、予約開始時刻の10分前までキャンセルや変更が可能なことも利用しやすさのキーになっています。ある駅まで電車や新幹線で行って、到着時刻に合わせてその近隣のTimesにネットでWeb予約しておけば、15分単位で借りることが出来ます。無人状態で借受返却ともできるのです。さらに自家用車の時に必要だった駐車場代やオイル交換代、任意保険等の掛け金は考えなくて良いのが素晴らしい。ボクはTimes のCar Shearingは、中距離の移動にかなり頻繁に利用するタイプですが、それでも平均すると2万円/月程度の利用費用なので、1年間で10万円から15万円あれば普通の利用には十分なのです。遠出する場合は、それなりの支払いをすればよいのです。自家用車を所持していた時は維持費だけで、年間100万円以上はかかっていたのでこの割安感はすごいと思います。レンタカーとタクシー代で年間100万円はなかなか使えません。
自家用車  >>>>>  Times
(¥50,000〜¥100,000/月程度の維持費諸経費→使っただけの費用1回数千円レベル)

<生命保険を辞め必要な保険だけにしました>

大学の教員時代には、もしも自分が死んだ場合家内に迷惑をかけたくなかったので、年間60万円程度の保険料を支払っていましたが、この保険を止めてそれを貯蓄に回せば10年間で600万円、20年間で1200万円の蓄えができることになります。実際には難しい貯蓄額ですが、理屈ではそうなりますよね。民間保険会社の医療保険は、定年退職後も本当に必要なものか?とよく考えた方がいいです。医療費をまかなうのは公的医療保険です。「健康保険」や「国民健康保険」がそうなのですが、仮に自己負担が高額になったとしても「高額療養費制度」を適用すれば、一定額以上は負担しなくて済むことをご存知でしょうか? 仮に月に100万円の治療費がかかったとしても自己負担は8万7830円で済みます。70歳以上で年収370万円以下の一般所得者であれば、どんな高額な治療を受けても一世帯での自己負担の月額上限額は5万7600円です。この不足分を補うのに都民共済だけで十分だという考え方で、ニッセイの生命保険(¥50,000/月程度の掛け金)を解約し、都民共済(夫婦で¥4,000/月)に変更しました。医療保険は公的な医療保険ではカバーできない部分、例えば入院したときの食費や個室の差額ベッド料、そして病院にタクシーで通う場合の交通費といった部分をカバーするのがその役割だと考えれば、医療保険に入らなくても、貯蓄から出せば良いという考え方もできるのではないでしょうか? ボクのように月2,000円にダウンサイジングした都民共済(他県にお住まいの方は県民共済)保険に入っていたとして、20年間払い込み続けるとその総額は2,000円×12ヶ月×20年で48万円になります。もし5日入院したとして仮に1日1万円の入院給付が出たとしても5万円です。それなら医療保険に入って保険料を払う代わりにその48万円を貯蓄しておき、そこから払えば良いという考え方もできるのではないでしょうか。我々の老後に大切なのは保険ではなくて現金なんです。定年退職でも再雇用でも現役離脱後は想定外の出費が生じることが多いものです。自宅のあちこちが壊れて修理したり、急に病気になって入院したり、そして認知症リスクも年齢と共に高まっていくでしょう。そんな時に必要なのは保険ではなくてどんな目的にも自由に使える現金(銀行に預金を増やせという意味ではありません)です。特に大きな無駄は不要な保険の見直しと考えて良いのかもしれないですね。
生命保険 >>>>>  都民共済
(ボク1人で¥50,000/月程度の掛け金→夫婦で¥4,000/月)

<口座を整理し銀行を変えました>

ゼロ金利政策が進む中、大手市中銀行は、口座維持手数料を課する方向にあります。一方ネット銀行は「通帳がない」「店舗がない」など、今までの習慣から、年配者などは特に不安が残る方もおられるかもしれませんが、個人預金者にはメリットがあります。たとえばJNB(ジャパンネット銀行)の場合、年会費は永年無料です。口座維持手数料なんてネット銀行にはないのです。JNBは2021年にはPay Pay銀行になることがすでに発表されていますので、電子決済もさらに利用しやすくなるかと思います。デビットカードは現在何十種類も発行されていますが、ガソリンスタンドでも使えるカードはそのうちたったの8種類しかありません。JNB Visaデビットは使えます。JNB Visaデビットが使われると、たった10円であっても必ず即時利用通知メールがメールで届きます。JNB Visaデビットは、国内のお店やネットショッピングはもちろん、海外でもVisaマークがついているお店で使うことが出来ます。キャッシュカードとしての機能がついているため、海外ATMで現地通貨を出金できます。しかも引き出したときの為替レートで、かつ海外ATM手数料が無料なのです。JNB Visaデビットは、Visa payWaveに対応しているので、「iD」や「QUICPay」のように、カードリーダーにかざせば数秒で決済ができます。また楽天銀行は楽天市場、楽天証券、楽天カードの連携でポイントが溜まりやすく利用しやすく普通預金金利も高いネット銀行もあります。1年間普通預金口座に100万円保管していたとして、市中銀行では100円程度の利息になるのに対して、ネット銀行では同じ条件で1,000円になります。毎年の貨幣価値の目減り(ボクは諸々の社会条件が変化するのて固定的ではないにしても、1年で2%程度は価値が低下するものと考えています)を考慮しても、これは考える必要があるのではないかと思います。
市中銀行 >>>>> ネット銀行
(預金利率は市中銀行の100倍+振込手数料無料)

<大手携帯電話会社から格安SIMに乗り換えました>

ボクは大学を定年退職すると同時にMineoに切り替えました。Mineoのd(DOCOMO)通話サービスを選択しました。MNPによりDOCOMOのときと同じ電話番号を利用でき、PCのアクセスポイントがなかった時に頻繁に利用するインターネット共有がiPhoneから利用できるので、DOCOMO時代と利用上の変化がまったくありません。通信通話エリアも変わりません。また「mineoでんわ 10分かけ放題」を利用することで、1回あたり10分以内であれば月間850円の費用でかけ放題となります。
大手キャリア(ウチの場合はDOCOMO) >>>>>  Mineoの格安SIM
(夫婦で¥30,000/月程度の費用→¥3,000/月程度の費用)

まとめ

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自家用車→Times(¥50,000〜/¥100,000月程度の諸経費→使っただけの費用1回数千円レベル)
大手生命保険→都民共済(¥50,000/月程度の掛け金→夫婦二人で¥4,000/月)
市中銀行→ネット銀行(ネット銀行の預金利率は市中銀行の100倍+振込手数料無料)
DOCOMO→Mineoの格安SIM(夫婦で¥30,000/月程度の費用→¥3,000/月程度の費用)
喫煙→禁煙(¥500×3箱×30日=¥50,000/月程度→なし)もともと吸わない人には番外編。
 ざっと計算しただけでも年間200万円近い無駄(これをムダと言うかどうかは個々人の考え方で差がありますが)を省くことが出来ました。ここで生じた余力で、ボクと家内にはブリジストンの高性能電動自転車を1台ずつ、新型iPhoneを数年ごとに買い替え、Macや付属品を新しいものに買い替える余裕が出ました。この現在のボクにとってはムダな出費を省いたおかげでルンバや空気清浄機他電化製品も必要に応じて新しいものを購入することが出来ているのです。良し悪しはともかく、一度決めたことを契約したままで使わずに、あるいは現状には則さないのにそのままになって忘れていることって結構あるものなのです。携帯電話の契約内容はその最たるものです。まずは様々な事柄を一度見直しをされることをおすすめします。
<番外編 税金の控除ルール>
2020年4月より、配偶者の所得が48万円以下の場合に「配偶者控除」、48万円超133万円以下の場合に「配偶者特別控除」が受けられます。
70歳以上の父母・祖父母などを養っている場合も「48万円」の控除が受けられます。同居せず、仕送りなどをしているケースでも適用されます。
なお、生計を一にしていて普段同居しているなど、条件を満たせば「58万円」の控除が受けられます。日常的に同居していることが基本的な要件ですが、たとえば、長期で入院している場合なども適用になります。

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  1. 阿部百合子 より:

    私は、姪のために生命保険に入りました。70歳の時です。私が死んだら、いろいろやってもらわなければと思ったからですが郵便局のです。結構高くて1、5千円l上です。たった200万円です。もっと良い保険があればっと思っていますが、、、
    医療保険も私は既往症があるので、高いんです。既往症があると県民共済は入れないのでは?
    楽天銀行には、主人が作った私名義の口座があります。使ってなかったので、これから使おうか?と思いました。コンビニで出し入れができるんですよね!
    車は必需品だと思っていたのですが、先生の方法もいいかもしれません!ただ田舎なので、うまくいくかな?と思っています。

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