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改正高年齢者雇用安定法施行にあたって

投稿日:2021年3月24日 更新日:

4月1日から「改正高年齢者雇用安定法」(通称・70歳就業法)が施行されます。これでいよいよ「70歳まで働き続ける」ことが常識になる世界となります。「70歳まで働くことができるんだ」というとらえかたも出来ますが、「70歳まで働かねば困る時代が来た」と考えることも出来ます。現在満70歳のボクとしても余所事ではありません。これは日本国民の長寿化に発端があると思いますが、長寿であることのリスクに関してはここにまとめたことがあります。高年齢者雇用安定法とは、どのような法律なのかをひとことでいうなら、「シニア世代の雇用の促進と安定、経済発展、シニア世代の健康保持、増進を目指してつくられた法律」ということになります。

2013年から施行されている現行制度では、定年について、「60歳未満定年の禁止」「65歳までの高年齢者雇用確保措置として65歳まで定年引上げ、もしくは継続雇用制度の導入、定年制の廃止のいずれかの措置を講じなくてはならない」と定めています。今回の改正では追加処置として70歳までの高年齢者についても、安定した雇用の確保と、就業機会を広げていくことを目指す「努力義務」を求めています。「努力義務」です。つまり来週再来週以降の4月1日からは、「義務として65歳までの雇用を確保、努力義務として70歳までの就業確保」が、各企業に求められることになります。定年70歳が目の前まで来ているということですね。内閣府「老後の生活設計と公的年金に関する世論調査」によると、多くの人が、現在の定年である60~65歳で仕事を辞めたいと考えている一方で、早期退職したい人や定年後も働きたいという人も多くいます。仕事をしたい理由ややめたい理由を見ると、やりがいを口にする一方で、経済的理由をあげる人も多くいます。現在の老齢年金の受給開始は65歳からですので、このあたりの調整も人生設計に必要なことなのかもしれません。70歳まで働けることは嬉しいことだとボクは思いますが、多くの高齢者で働くことを希望する方々が、全員70歳までやりがいをもって働けるかどうかは疑問です。厚労省「賃金構造基本統計調査」によると、労働者の平均月給は年齢が上がるとともにあがっていきますが、50~54歳くらいがピークで、55~59歳でほぼ横ばい、60~64歳69歳で徐々に下降して行きます。70歳ではどうなるんでしょう? ボクは65歳まで玉川大学教育学部で情報教育を主とした授業を受け持つ教授をしていました。玉川大学の規定では満65歳を過ぎた最初の年度末(3月31日)が定年退職日と決められています。そういえば年齢が増えるに従ってだんだん給与が低くなっていたような気がします。人の教育に関わるという恐れ多い仕事に携わらせていただきましたので、「生きがい」の方が先行していました。大学教授時代の専門は教育工学で、情報携帯端末 / タブレット型PC / デジタル教材配信 / 遠隔交流授業 / 遠隔交流学習 / 遠隔教育を中心に研究していたため、ジグソーパズルが脳の活性化に大変重要な役割を果たしていることは理解していました。ですので定年退職後1ヶ月してから現在のシャフト株式会社オリジナル工房に勤務し、パズル職人としての道を歩んでおります。日本国内のオリジナルジグソーパズルメーカーで、脳トレや効果研究、製造のこだわりを強く持つトップメーカーに就職させてもらったのですが、このシャフト株式会社の社長が偶然にも自分の息子だったという話です。ですので、ボクは役員でも何でもなく単なる社員で職人です。これは大学教育とはまったく異質の仕事ですが、工夫と研究の毎日で、ボクは日々生きがいを感じて生活しています。

さて、「定年70歳時代」を意識して、50代から準備している人も多くいるそうで、以下のような内容をまとめた統計も見られました。

  • 健康リスクに備えて生活改善(これはよくわかるな。ボクもここにまとめています
  • 資産運用で老後資金を貯める(素人の無茶な投資は良い結果が出ませんので注意を)
  • 固定費削減など生活コストを減らす(これはもっともです。ボクもここにまとめています
  • 今の会社でずっと働ける成果を残す(う〜む、何歳定年でも最後まで頑張りましょう)
  • 60歳以降も働けそうな就職先を今から探す(生きがいをみつけられる職を探しましょう)
  • 副業で給料以外の収入源をつくる(これはボクには無縁です)
  • 転職を意識してスキル・資格を取得する(いつの時代もそうですね。転職せずともスキルは常にアップして行かないと)
  • 今の会社でなるべく上位の役職を目指す(そういうものなんでしょうかね?)

 

生きがいについて

いずれにしても、「改正高年齢者雇用安定法」施行に伴い、心中穏やかでない方も多くおられるのではないかと思います。ここで少し考えておかねばならないことがあります。働かなくなってから陥りやすい「生きがい症候群」というのがあるそうなのです。全員とは言いませんが、一般的に定年退職すると同時に人生の目標を失ってしまい、生きがいを見つけられないまま不安でゆううつな精神状態が続くという方が多数おられるようです。これが進むと、落ち込んでうつ病になったり、孤独感からアルコール依存症になったり、暴力的になって人間関係のトラブルを起こしたりすることがあるというので注意が必要ですね。
「生きがい症候群」になる人の多くは、仕事一筋で真面目に働き、働くことが生きがいになっていたタイプです。だから現実的には男性が多いのです。ところが、定年で肩書きが消え、会社や学校団体といった組織の後ろ盾がなくなると、それまでの反動で自分の無力さを強く感じます。そして、「自分の人生はいったいなんだったのか」とクヨクヨ悩むようになる人が増えるわけです。そんな心の溝を埋めようと、急にボランティア活動に参加したり、スポーツや趣味に打ち込んだりする人が多いようなのですが、仕事で目標を持って突き進んできたときのような充実感や満足感が見出せず、あせりだけがつのっていくのが一般的です。しかも、同年齢の人たちが楽しそうにボランティアをしていたり、地元の自治会の役員として活躍しているのを見ると、自分だけ取り残されているようで自信を失い、自己否定を繰り返し、最悪の場合はうつ病を発症してしまうということなのです。しかし、ここで考え直す必要があります。そもそも「生きがい」というのは必死になって見つけるようなものではありません。「人間は生きがいを持って生きなければいけない!」という強迫観念があることが問題なのです。ですから、無計画にチャランポランに生きていくということではないですが、自然体に生きて自然体に死んでいければ良いと考えることが大切です。そもそも「こうでなければいけない」という考え方をする人は、他人の評価を基準にしがちです。「立派な人」などという肩書を捨て、もっと自然体で、自分らしく生きればなんの問題もないはずです。また、「生きがいとは、自分を徹底的に大事にすることから始まる」という故・日野原重明先生の言葉を借りれば、自分を肯定し、愛さなければ、生きがいなど見つかるわけがないということです。自分と自分の家族、そして愛する人たちを大切に思う気持ちがあれば、それを生きがいにして生きて行くことができるのですから。

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